代表挨拶 MESSAGE 国境という垣根を越えた水産物の生産、流通に寄与していく 新型コロナウィルスの感染拡大により、2020年以降世界が一変しました。海外からの実習生を頼りにしていた日本の製造現場は人不足に陥り、また海外からの商品で賄われていた日本市場もサプライチェーンの分断とともに品不足に陥りました。いち早く経済的に回復した各国ではインフレ圧力が強まりました。一人あたりGDPが30年に渡って停滞している日本は、もはや買い付け競争でもことごとく敗れ、先行きが全く見通せない状況に陥ってしまいました。これからの私たちの暮らしはどのようになってしまうのでしょうか。 この状況の中、明るい兆しも見えています。SDG’sや脱炭素といった動きが加速されています。幾重にも施された過剰包装や見た目を重視するあまりの廃棄物の増加、責任逃れのためだけの「過剰な安全」追求はコストを上げるだけでなく、資源に過大な負荷をかけてきました。こういったものが、世界規模で見直されてきています。商品を価格だけで選ぶ、見栄えだけで選ぶ時代はもう終わりを迎えました。 いかに、環境・次世代のことを考えた商品づくりをしていくか。これは今の生産者すべてに課された課題です。そして市場もその課題のそれを欲しています。ただ安ければよい、自分さえ良ければよい、そのようなモノづくりは早晩衰退することは明白です。 限りある水産資源をいかに有効利用していくか。待ったなしの地球環境に配慮したものづくりをどのようにして実現していくか。私たちは見えないものを大切にします。食の安全や安心だけではなく、社員やお取引先様の家族、そして次世代へこの限りある資源をいかに受け継ぐか、これらを常に意識をしたモノづくりを行い、お客様へご提案してまいります。 先の見えないこの時代だからこそ、見えないものを大切にする、そんな気持ちを大事にしてゆきたいと考えております。 ドーバーシーフーズ株式会社 代表取締役 土橋 猛 TAKESHI DOBASHI 学生時代にアルバイトでアラスカへ。筋子生産工場で3か月働く。その後水産貿易に興味を持ち水産業界へ。大学卒業後、1989年より水産商社にて遠洋マグロ船、北極での甘海老加工母船、アジア各国・欧州・ロシアなどからの水産物買い付け、アジア諸国での水産物加工場運営などの経験を積み、2009年にドーバーシーフーズ株式会社を起業。